｢明治日本の産業革命遺産」概略幕末から明治期にかけて、日本は西洋の幅広い知識と技術を吸収し、製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業における急速な産業化・近代化を達成しました。日本が西洋以外の地域の中で先駆けて産業の近代化に取り組み、約50年という極めて短い期間に産業国家としての地位を確立したことは、世界史上において特筆すべき出来事でした。これら一連の流れを時間軸に沿って、現存する建造物等によって証言しているのが、「明治日本の産業遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」です。 |
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長崎エリアの８資産とその他エリアの構成資産
長崎エリア
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1863年建設。日本の主要産業の近代化に貢献したスコットランド出身の貿易商トーマス・ブレーク・グラバーの活動拠点。 |
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1869年、佐賀藩がグラバーと開発した近代的炭坑で、日本で最初に蒸気機関を取り入れた。 |
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明治の中期以降、良質の石炭を産出した。明治末には八幡製鐵所にも原料炭を供給。その外観から「軍艦島」と呼ばれている。 |
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1869年、薩摩藩とグラバーによって建設された日本最初の蒸気機関による曳揚げ装置を備えた船の修理施設（スリップドック）。 |
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1905年に建設された大型船の修理施設（ドック）。船の大型化にともなって３度拡張された。 |
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1898年、鋳物製造のための木型を制作する工場として建設。現在は史料館となっている。 |
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1904年に建設された木造２階建の洋館。現在もほぼ創建当時の姿で、迎賓館として使用されている。 |
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1909年、造船所の工場設備電化に伴い日本に初めて建設されたイギリス製の電動クレーン。 |
萩エリア |
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萩反射炉 |
●萩反射炉 萩（長州）藩は積極的に西洋技術の導入に取り組み、鉄製の大砲を自作するための反射炉、軍艦を作った造船所など、貴重な遺産が多く残っています。 |
鹿児島エリア |
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旧集成館（反射炉跡） |
●旧集成館 島津斉彬は、大砲鋳造や造船を核とした様々な産業を興しました。これが集成館事業です。大砲鋳造のための反射炉や洋式機械工場など、多くの工場が建造されました。 |
韮山エリア |
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韮山反射炉 |
●韮山反射炉 韮山反射炉は、1853年のペリー来航を受けて、幕府直営の反射炉として築造が決定されました。佐賀藩などから技術支援を受けて、1857年に完成。実際に稼働し、大砲を鋳造しました。高さ15.7mの日本で唯一現存する実用反射炉です。 |
釜石エリア |
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橋野鉄鉱山 |
●橋野鉄鉱山 良質な鉄鉱石のとれる釜石は、大砲の素材には良質な鉄鉱石を原料とした銑鉄が必要と考え、盛岡藩が製鉄業に乗り出します。大島高任などの指導により1858年から高炉３基が建設されました。現存する日本最古の洋式高炉跡です。 |
佐賀エリア |
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三重津海軍所跡 |
●三重津海軍所跡 洋式海軍の創設と整備を進めていた佐賀藩は、「長崎海軍伝習所」へ佐賀藩士を海軍伝習生として参加させ、1858年に「御船手稽古所（三重津海軍所の前身）」を設立。船の修理のために乾船渠などの施設を造り、1865年には、日本初の実用蒸気船である「凌風丸」を建造しました。 |
三池エリア |
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三池炭鉱（万田坑） |
●三池炭鉱・三池港 三池炭鉱では、採炭技術の近代化が進められるとともに、炭鉱専用鉄道、そして積み出しのための三池港建設と、社会のインフラ整備にまで及びました。 |
八幡エリア |
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官営八幡製鐵所（旧本事務所） |
●官営八幡製鐵所 明治維新後の産業近代化に伴う鉄鋼需要の高まりに対応するため、1901年、鋼鉄を生産する日本初の銑鋼一貫製鉄所として創業した官営八幡製鐵所。試行錯誤を繰り返しながら、1910年には国内鋼材生産量の90％以上を賄うなど、日本の発展に大きく貢献してきました。 |
